木材の強度の話しが続きますが、強さの中でも「火」に対してはどうでしょうか?
薪として利用されたりするくらいですから、木が良く燃えることは皆さん良くご存じかと思います。
そこから木は火に弱い、と思われがちです。
しかし木は酸素の供給がなければ燃えることが出来ません。
ある程度の太さや厚さがある(つまり断面が大きい)木材は、いったん燃えても表面に炭化層をつくるだけなんですね。
この黒い炭化層は熱を伝えにくく、燃え方が遅くなることによって、火の内部への進行が妨げられ、ひいては木材の強度が
低下しにくいという性質としてあらわれる訳です。
これに対して、鉄やアルミは燃えませんが熱に対して弱点を持っています。
同一条件に設定した木、鉄、アルミの建材に熱を加えていくと、アルミは400℃になると強度が80%ダウン、
鉄は550℃を超えると50%ダウン。
木は550℃で5%ダウン、700℃になっても23%ダウンにしか強度が落ちません。
つまり木材は火に強い(燃えても強度が低下しにくい)と言えるんですね